1月の行事  「七草粥」

1月6日の夜に、七草囃子を歌いながら春の七草を刻む風習があります。歌の内容も地域や家庭によって様々ですが、楽しみながら七草を刻み、それを神前に供えた後、翌日の朝、家族揃ってお粥を食べるというのは、庶民の楽しみのひとつでもあったようです。

 

「七草なずな 唐土(とうど)の鳥が 日本の土地に 渡らぬ先に 七草生やす ストントンストトン ストトントン…」

 

そして、1月7日は『人日(じんじつ)の節句』。

 

古来中国の「七種菜羹(ななしゅさいのかん)」という七種類の菜が入った吸い物を食べる風習の影響を受け、日本でも七種類の穀物「米、粟、キビ、ヒエ、ミノ、胡麻、小豆」を使い塩味の利いた「七種粥」が食べられるようになりました。

 

また日本には古くから年の初めに雪の間から芽を出した若菜を摘む「若菜摘み」という風習がありましたが、「七種粥」は、その後「若菜摘み」と結びつき、七種類の若菜を入れた「七草粥」になったと考えられます。

 

人日の節句は、過去1年の厄払いをし、これから一年の無病息災と招福を祈願する日とされていますが、この日に、万病除けと邪気払いに良いとされる七種の野草を入れた七草粥を食べる風習、忘れたくはないですね。

 

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